健診などで尿酸が高いと言われたら??|秦野の内科と呼吸器内科 - 東海大学前駅クリニック

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医療コラム

健診などで尿酸が高いと言われたら??|秦野の内科と呼吸器内科 - 東海大学前駅クリニック

健診などで尿酸が高いと言われたら??

 

健診などで、尿酸が高いと言われたことはありますか??

 

まず、尿酸とはなんなのでしょうか??

尿酸とは、プリン体が肝臓で代謝された物質のひとつです。
原料として食べ物由来の外因性プリン体(20%)と、DNA(デオキシリボ核酸)、RNA(リボ核酸)等の核酸の分解で出来た内因性プリン体(80%)があります。

プリン体と聞くと悪役のイメージがある方が多いと思われますが、実は、あらゆる生物の細胞の中に含まれている物質でもあります。


細胞内の核酸の主成分であり、生命維持には不可欠な物質の1つなのです。
また最近の研究では、尿酸自体に、さまざまな疾患をもたらす元凶である酸化ストレスから、我々の体を守ってくれる作用があることも分かっています。

しかし、尿酸が高いと良くない面があることも知られています。

 

尿酸が高いとどうなるの??

尿酸値が高いと「痛風になる」と考える人が多いと思いますが、実は高尿酸血症のリスクは痛風だけではありません。
高尿酸血症により、血管の内皮細胞の障害がおき、心血管疾患や慢性腎臓病など、動脈硬化に関連した疾患のリスクとされています。

 

尿酸が高くなる原因は??

1.尿酸が多く作られすぎている、2.尿酸を排泄する能力が低下している、の二つです。
1の原因として、食物などでからのプリン体の量が多いということがあります。2の原因としては尿酸を排泄する腎臓の機能低下があります。なぜこのようなことが起こるかはまだ明らかになってはいませんが、遺伝的な体質と生活習慣的な要因、特に肥満が大きく関与していることがわかっています。

患者さんの年齢は50代が多かったのですが、最近では30代がピークになっており若年化が進んでいます。

 

では、どうしたら良いのでしょうか??

 

高尿酸血症のガイドラインになります。

まず、痛風を起こしたことがあるかないかが重要です。上記のチャートを参考にして適切な食事や運動、薬物治療を行なって行きます。

食事で気をつけることは、プリン体のとりすぎです。プリン体を多く含む食物としては魚の干物、煮干、かつおぶし、鶏レバー、えび、豚、牛レバー、肉スープなどがあります。また大豆、かつお、たら、するめいかなどにも比較的多くのプリン体が含まれています。

また、アルコールのとりすぎにも注意してください。アルコール自体にも尿酸が含まれていること、アルコールが肝臓でプリン体の合成を促進することなどが知られています。

ガイドラインを参考にしながら、適切な対応をすることで、動脈硬化や腎臓への負担、痛風を予防することができます。
尿酸が高いなどで、心配なことなどありましたらいつでもご相談ください。