花粉症と喘息の関係
- 2024年1月29日
- スタッフブログ
そろそろ花粉も飛び始めました 😥
目が、鼻がかゆい~
そういえば咳も出てきた・・・
花粉症かな・・・そんな方いらっしゃいませんか?
今回は花粉と喘息の関係性についてお話しします。
喘息とは
ぜんそくとは空気の通り道である気管支にアレルギー性の炎症が起きており、いろいろな刺激に対して気管支が狭くなり、咳やゼェゼェと発作を起こすことをいいます。
成人喘息患者さんの6割程度はアトピー型の喘息と言われています。
花粉と免疫
花粉は春だけではなく夏や秋にも飛散しています。
スギは2~4月
ヒノキは3~5月
イネ科は5~9月
ブタクサは8~9月
ヨモギ:キク科やカナムグラ:アサ科は8月~10月
など花粉症の原因になるものが季節ごとにあります。
花粉症はスギやヒノキなどアレルゲンとなる花粉が飛散し、身体の表面に付着し、吸い込むことで体内に侵入します。
花粉が体内に取り込まれると、異物とみなし防御反応が働きます。
抗体はマスト細胞という皮膚や消化管、肺、肝臓などに多く存在している細胞にアンテナ状に張り巡らされていて、花粉が侵入すると防御する体制をとっています。
この状態は感作といい、まだアレルギー反応は起こりません。
しかし、アレルゲンの暴露量が増えたり、体の免疫機能のバランスが崩れた時に再び花粉が侵入してくると、今度は抗体がマスト細胞を攻撃してしまいます。
マスト細胞が攻撃されるとヒスタミン、セロトニン、ロイコトリエンなどの化学物質が放出され、それらが鼻の粘膜にある神経を刺激し、くしゃみを起こし、鼻の分泌腺を刺激し鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。
花粉症と咳と喘息の関連性
花粉症から咳ぜんそくになるということはありませんが、私たちが息をするとき、鼻や口から空気を吸いこみ、それが気管から気管支を通って肺に届きます。
花粉を吸い込む量が多いと鼻や眼だけではなく、気管にまで悪影響が生じます
(前回の記事に花粉の暴露量を減らす方法などを記載しています:前回の記事を開く)
普段は咳ぜんそくの症状がない方でも花粉が刺激となり、咳ぜんそくを発症する可能性があります。
実際にぜんそくがある方の約7割は花粉症などのアレルギー性鼻炎をもっているといわれます。
治療
7割程度の喘息患者さんには鼻炎があるとされていますので、喘息の気があるという方は鼻炎の方もコントロールしなければなりません。
鼻炎と喘息は同じアレルギーの病態が存在することが多く、同時にしっかり治療をする必要があります。
鼻炎の方で咳が出る方も、気道までアレルギー性の炎症が起きている可能性がありますので、吸入薬などが必要かもしれません。
花粉症は早めにアレルギー症状を抑えるとシーズンを通して軽く済みます。
症状がひどくなると炎症を抑えるのが難しくなる傾向があるので、できるだけ早期に(1月末頃から)内服を始めることが重要です。
スギ花粉の飛散が始まる前(1月末頃)に、花粉症や喘息や鼻炎ついてぜひお早めにご相談下さい。