胃食道逆流症と長引く咳
- 2024年5月7日
- スタッフブログ
胃食道逆流症と咳には深い関係があることはご存知でしょうか。
咳と胃???
関係ないない!!なんてことはありません。
今回は胃食道逆流症と長引く咳の関係についてお話ししたいと思います。
胃食道逆流症とは
肥満や食べ過ぎ・早食い、加齢による変化、食道裂孔ヘルニアなどが原因となり、胃と食道の境目にある噴門が緩むことで胃液や内容物が逆流してしまします。
胃はバリア機能があって強い酸などからも守られているのですが、バリア機能のない咽頭や食道は粘膜に炎症が起きてしまい、胸焼けや呑酸、咳や嗄声(声がれ)といった症状がでてしまいます、こういった症状を胃食道逆流症といいます。
喘息との関係
①逆流した胃液が、気管支や喉を直接刺激し炎症を引き起こすことが原因で起こる咳
②逆流した胃酸が食道株の迷走神経を刺激し、反射的に気道にある迷走神経を刺激することによっておこる咳
まとめ
胃食道逆流症の咳では会話や発声で咳が悪化したり、横になったときに咳が悪化するといった症状がみられることがあります。
気管支喘息の約40%患者さんで、胃食道逆流症を合併しているといわれており、さらに、COPD(肺気腫)や閉塞性睡眠時無呼吸症候群でも胃食道逆流症の合併が症状の悪化などの悪影響をもたらすとされています。
長引く咳の原因として考えられる疾患は数多くありますが、見落とされやすく、それでいて結構多いのがこの胃食道逆流症です。
胃や食道といった消化器の疾患なのですが、胃腸症状がなく、咳だけが続くといったケースもあるため注意が必要です。
このように長引く咳には胃食道逆流症が関係していることが多く、どちらか一方の治療をしても改善しないことが多いのです。