本当に痒くて辛い・・・蕁麻疹について
- 2022年12月25日
- アレルギー
蕁麻疹について
蕁麻疹は、みなさん一度はなられたことがあるかもしれません。痒くて、寝れなくて本当に辛い・・、といった患者さんもいらっしゃいます。
写真のような、赤く少し盛り上がった皮膚症状が出現し、痒みを伴ないます。
これを、図で表したものです。赤みは血管の拡張、膨らみは血管から漏れ出した水分なのですね。
この水分の中にさまざまな物質があり、神経を刺激して痒くなっているのです。
なんで蕁麻疹が起こるの??
蕁麻疹の原因として、特定の食物や薬などに対するアレルギー反応だと思われる方が多くいらっしゃいます。このアレルギー反応をⅠ型アレルギーと言いますが、このアレルギー反応による蕁麻疹は、実は10%程度しかいません。
では、それ以外にどのような原因があるのでしょうか?
・感染症:寄生虫、真菌(カビ類)、細菌、ウイルス
・疲労、ストレス
・食物:サバやマグロなど、食物の中に蕁麻疹を起こす物質が含まれることがある
・寒さや暑さ
・運動、発汗
・日光
・接触などの刺激などなど・・
これらにより、蕁麻疹が起こることがあるのですね。
蕁麻疹の分類
1.明らかな誘因がなく、ほぼ毎日のように繰り返す蕁麻疹
① 急性:発症して1ヶ月以内のもの。細菌やウィルスなどの感染症が原因になることがある。
② 慢性:1ヶ月以上経過しているもの。原因がわからないことが多い。
2.なんらかの刺激が加わることによって生じる蕁麻疹
① 食物や薬剤などによるアレルギー反応
② 食事をしてから2−3時間以内に運動して生じる蕁麻疹
③ 食物や薬剤による蕁麻疹だが、アレルギーが関与しないもの
④ 冷水、冷風などの寒さ、日光などの刺激
⑤ 発汗などの刺激 一つ一つが1−4mmと小さい
⑥ 何かに接触して、その部位に生じる
3.その他
① 唇やまぶたが突然腫れ上がり、2−3日で元に戻るもの
② 蕁麻疹に似た皮膚症状など
蕁麻疹の治療法
1.原因・悪化する因子を取り除くこと
2.抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を中心とした薬物療法
これらが基本となります。
ただ、原因となる物質があるものの、気づかない、わからないことがとても多いです。
例えば、食物でも、蕎麦、エビ・カニなどの甲殻類などのアレルギー反応など比較的わかりやすいものから、防腐剤、人工色素などによる不耐症、魚などが古くなって分解されて存在するヒスタミン、豚肉、タケノコ、もち、香辛料に含まれると言われる仮性アレルゲンなど、非常に多岐にわたります。
蕁麻疹がでた状況を、日記などに記して原因を探す方法もあります。
いずれにても、抗ヒスタミン薬などのアレルギー薬が治療の中心となります。
抗ヒスタミン薬に関しては、別にまとめさせていただきます。
蕁麻疹にお困りの方は、ご相談くださいね。