糖尿病について
- 2023年11月13日
- その他
糖尿病とは
インスリンが十分に働かないために、血中を流れる糖が増えてしまう病気です。
・Ⅰ型糖尿病
原因は正確には解明されていませんが、遺伝子やウイルス感染が引き金となり、免疫異常が起こることで自己の細胞を攻撃する抗体ができてしまい、インスリンを作る膵臓の細胞が壊されることで、インスリンがつくられなくなり糖尿病になります。
子供や若年者に多く見られます。
・Ⅱ型糖尿病
日本人の約95%がⅡ型糖尿病とされています。
インスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなるために起こります。主に中高年以降にみられますが、若年者も発症することがあります。
日本人は遺伝的にインスリン分泌が弱い方が多く、過食、運動不足、肥満、ストレスなどの生活習慣や加齢といった要因が加わり発症します。
◆糖尿病の症状◆
糖尿病は初期症状がほとんどありません。
症状が出てきた時には糖尿病予備軍ではなく糖尿病になっている可能性があります。
・のどが渇く、尿が多くなる
高血糖状態が続くとのどが渇き、飲み物をたくさん飲むようになります。そして、たくさん尿が出ます。
血糖が高くなると腎臓から糖分があふれてしまい尿に糖分が多く含まれるようになります、この糖を溶かす目的で尿量が多くなり、体内の血液から水分が奪われることによりのどが渇くようになってしまうのです。
・疲れやすい、だるい
何もしていないのに疲れたり、だるくて動けなくなってしまいます。
高血糖の時には、インスリンの分泌と働きが不足している状態なので、血中のエネルギー源であるブドウ糖を細胞内に取り込むことができなくなり、活動に必要なエネルギーを作り出せなくなることで疲れや、だるさを感じるようになります。
・体重が減る
糖尿病は太っているとなりやすいイメージがありますが、重症の糖尿病では体重が減ります。
これは、インスリン分泌不足によるエネルギー不足を補うために、筋肉や脂肪がエネルギー源として使用されるためです。
◆糖尿病合併症の症状◆
糖尿病を治療せずに長い間放置していると合併症が進行していきます。
合併症により、次のような症状が起こります。
・眼の障害
網膜の血管が障害されることにより、目がかすむ、視界がぼやける、視力低下や失明などの症状が起こります。
日本での中途失明原因は緑内障に続いて、二番目に多いとされています。
・神経の症状
糖尿病神経障害の症状です、糖尿病の合併症で最も頻度の高い症状の一つです。
手足のしびれ、痛みなどがありますが、神経がひどく障害されると感覚がなくなり、しびれや痛みすら感じなくなることがあります。
・腎機能の低下
腎臓内の血管が障害を受け尿たんぱくが出るようになり、腎機能が低下します。
腎臓は不純物や余分な水分を取り除く働きをしていますが、腎機能が低下することによって体内の不純物や水分が残ってしまうので、むくみやだるさ、貧血症状も現れます。
最終的に尿を作ることができなくなってしまい人工透析が必要となってしまいます。
・心臓や脳の障害
糖尿病は動脈硬化を進行させる危険因子の一つで、動脈硬化によって冠動脈に狭窄や閉塞が生じてしまうと心筋に十分な血液が供給できなくなります。なので、糖尿病の方は健常者よりも心不全や心筋梗塞、狭心症などの発症リスクが2~4倍高いといわれています。
また、脳の血管障害により脳梗塞のリスクが2~4倍高く、認知症のリスクは1.5倍高いといわれています。
・皮膚症状
自律神経障害により発汗作用の低下、免疫力の低下によりかゆみや、水虫の悪化、ヘルペスや帯状疱疹などによる感染症、蜂窩織炎などの細菌感染が起こりやすくなります。
血管障害や、動脈硬化により血流を障害するために傷の修復が遅れ、治りが悪くなります。
水虫が悪化して、足壊疽を起こす場合もあります。
早めの治療が大切です。
当院では検査、継続した治療をしています。
ご気軽にご相談ください。